森で足元をみる。
仕事でたまった疲れを吐き出したくて今日、屈斜路湖を訪ねました。
冬支度の和琴半島は、足首くらいの高さまで落ち葉がつもっていて、一歩
進むたびにがさがさざりざりと枯れた音が森に響きます。とてもいい音です。
着信音にしたいくらい耳に心地いい。
ペースをおとして、できるだけ足元に目をむけて歩きました。だんだんと
焦点が景色にあってきたところで、1枚1枚がもとは独立した葉っぱで、
5枚並べても、10枚並べても100枚1000枚並べたところで、一つとして
同じ模様はないという当たり前のことに、あらためて思いいたりました。
「落ち葉」とぜんぶひとくくりでまとめて呼ぶ。ではいけない。そんなふうに、
小さいけどたしかな営みが無数にあること、そのうえにいま、自分が
たっていることに鈍感でいては、いつかふと、見のがしたものの多さに
気づいてうなだれることになる。
森と湖が頭のなかのごちゃごちゃを吸い取ってくれたよう。
きょう歩けてよかったです。
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