本の紹介 忘れたころの第3回
こんにちは。
べったりと重い雲が張り付いた空の下を、ときどき雪をひきつれて
風が流れていきます。立春を過ぎ、日中の日差しで雪解けが進んでは
いますが、まだまだ春は遠く感じる今日の清里であります。
さて、今回はHUTTEの蔵書を思い入れコメントとともに紹介する
連載の3回め。
「え? まだ続いていたのか」と思われた方もおありでしょうが、毎月
だいたい2、3冊ほどは入れ替えがあるので、店が存続するかぎりは、
そして読んでほしい本があるかぎりは続けていこうかと思っております。
しかし2カ月はさすがに放置しすぎたなあ、反省…。
ささ、前置きが長くなりましたが参ります。
まずは完全に大人向けなこちらは
『岸辺のふたり』
作/マイケル・デデュク・ドゥ・ヴィット 訳/うちだ ややこ
はっきりいって、情報量は限りなく少ないです。人によっては物足りない
内容に思われるでしょう。でもでも、余白の奥にひそむメッセージを
感じ取れたら、かならずや優しい気持ちで満たされる1冊です。
ちなみに訳はもっくんの奥さまです。
『クマのぷーさん』シリーズ
文/A.A.ミルン 絵/E.H.シェパード 訳/石井桃子
その名を呼ぶだけで平和な気持ちになれる永遠のアイドル、
プ―さんの絵本がこちらをはじめ数冊並んでいます。中には、頁を
めくるたびに絵がぴょこんと飛び出す仕掛けものも。

ところでいつも思うのですけど、クリストファー・ロビンって名前、
かっこよすぎる。こんな名前に生まれたかった。
『エリック』
作/ショーン・タン 訳/岸本佐知子
不気味な表紙に騙されることなかれ。じつにハートウォーミングな
1冊です。作者は現代の社会問題を奇妙な生き物に投影させて
描いた『ロストシング』を放ち、短編アニメーション部門で
アカデミー賞を受賞した気鋭の作家さん。こちらはよりシンプルな
筋書きで絵の愛らしさ、ほろっとさせるラストの見せ方に笑顔に
させられます。
あ、もうこんな時間。休日明けはなぜにこんなにも時間が
早く過ぎてしまうのでしょう。今回はこれにて終了です。
いやー、本ってほんとにいいものですね。サヨナラサヨナラ。
あ、キッチンからチョコレートの甘~い香りが。明日からの連休は
マフィンともうひとつ、凍える日にぴったりの焼き菓子が楽しめる
ようですよー。詳しくはまた明日。
フェイスブックもひとつ、のぞいてみてください。
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