「犬は愛。」石田ゆり子さんの『はなちゃんの夏休み』
犬がすきなひとや、家族のありかたにしばしば思いを馳せる
ひとに読んでほしい1冊『はなちゃんの夏休み』をご紹介
します。
はなちゃんこと愛犬のラブラドールが糸井重里さん家の
ブイヨンに宛てた手紙というスタイルで書かれ、「ほぼ日刊
イトイ新聞」上に連載。人気を博した女優石田ゆり子さんの
人気エッセーを書籍化したのが本書です。
ゆるく笑いを誘うはなちゃんの(じっさいは石田さんによる)
とぼけにどぼけた調子のうらがわにすけてみえるのは、
犬と飼い主、同居する猫たちのあいだにねづく絆。
家の空気が信頼感で満たされていれば、とくべつなんにも
なくてじゅんぶんだよなあとあらためて思ったり、「犬は愛。
愛するために、愛されるために」との石田さんのひとことに
ぐっときて、むかし飼っていた犬とのよい思い出がふわっと
よみがえったり、読後はそんなささやかな幸せに浸らせて
もらえました。
そして、「ナマケモノのいる森で」をはじめて読んだときに、
この1冊が人の手にわたればわたるほど世界はすこし
ずつ平和になっていくんじゃないかと、そんなふうに青臭く
直感したものですが、おなじ作用がこの本にも。
在庫1冊、税込1512円です。
ちょっと心がささくれたときにもぜひ。
さいきんあらためて本やことばのもつ力を信じています。
いつでもひとりで学べる。読む状況がちがえば解釈も
さまざまあって、そのさきの発見もまたあたらしかったりする。
そんな思いもあって、今月中にまたいろいろと入荷します。
北欧の毛糸が届くのにあわせて編み物系も。
どうぞお楽しみに。

Comments